糖尿病療養指導士(CDE)とは

日々医療に従事されている皆様、本当にお疲れ様です。

さて、医療関係者のみが取得できる資格があることはご存じでしょうか。

数多ある資格の中でも医療関係者のみしか取得できない、マイナーな資格をご紹介します。

医療関係に従事している方はぜひご参考のうえ、資格取得を目指すのはいかがでしょうか。

糖尿病療養指導士とは

 医師の指示のもと、高度でかつ幅広い専門知識を持ち、糖尿病患者へ適切な自己治療の指導できる能力が認められた資格です。

 なお、糖尿病療養指導士はCertified Diabetes Educator (CDE)とも表記されます。

 資格が誕生した背景として、糖尿病は患者本人の生活習慣に大きく依存するため、患者の属性・個別性を踏また体調管理、運動、食事や心理面など専門の有資格者から療養支援を施し、患者に寄り添うことが求められたことにあります。

 さて、冒頭記載のとおりこの資格は医療関係者が取得できます。具体的には医師・歯科医師を除く医療系国家資格(看護師、保健師、薬剤師、管理栄養士、臨床検査技師、理学療法士等)を有する方や医療事、クラークや製薬企業のMR(医療情報担当者)等の方々も含まれます。

 ですがこの資格、かなりの種類があるのです。全国版の「日本糖尿病療養指導士(Certified Diabetes Educator of Japan):CDEJ」と「都道府県ごとにある地域の糖尿病療養指導士(Certified Diabetes Educator Local):CDEL」があります。

 これらに加え、CDELには「糖尿病療養支援士(Certified Diabetes Encourager)」という資格も養成している都道府県があります。なお、糖尿病療養支援士は医師、他の医療資格、CDEの業務を支援する能力が認められた資格です。CDEよりも業務できる範囲は狭まりますが、他職種連携、現場のチームワークに大変貢献できる立場になれます。

 またCDELは各々の都道府県ごとに制度が設けられていますので、上記の医療系国家資格以外の医療系資格の方も取得できる可能性があります。

 糖尿病療養指導士といっても、都道府県によって求められている能力や取得できる条件がことなるので、ぜひご自身の都道府県の糖尿病療養指導士をご確認ください。

資格のメリット

資格取得についてのメリットは以下があります。

  • 勤務先の医療機関によって資格手当が付与される
  • クリニック(特にクリックは糖尿病標榜)、薬局、福祉施設等への就転職が有利になる
  • 有資格者のみが参加できる会合、研修会等への参加又は参加時の一部優遇
  • 会合、研修会等で人脈が広がる

 特に皆様が注目する点は、資格手当の給料アップ転職活動に有利な点だと思います。

 CDE資格は民間資格にあたるため、国家資格程の手当アップには繋がらないかもしれませんが、毎月のお給料増額は目に見えた実績で嬉しいと思います。また糖尿病標榜のクリニックでは、療養指導の能力があるとみなされるので、無資格者よりも評価が高くなる点だと思います。

 また糖尿病を標榜しているクリニック等の中には資格取得を奨励している施設もあります(もちろん取得における福利厚生に備わっています)。このような施設に働けたら、積極的に取得を目指してはいかがでしょうか。

資格の取得について

 CDEの取得には各資格を養成する団体ごとに異なります。また筆記試験を課す団体、あるいは養成講習を受講することで認定とする団体とそれぞれ異なります。

 また筆記試験を課す場合でも、試験前に講義・講習会の受講が必須となっている場合もありますので、取得までは少し要力が必要です。

 なお、概ねどの団体も合格率は高い水準のようですが、公表していない団体もございます。もしご自身の都道府県CDELを目指す場合、他県CDELの合格率比較はあくまで参考程度と捉えるのが良いと思います。

 上記でも紹介したとおり、CDELの養成団体ごとで取得できる資格がことなるので、ご自身が居住する又はご勤務先所在の都道府県CDELの受験資格を確認してください。

 各CDE資格については次回以降の投稿で紹介いたします。

 さらに試験を合格、講習・講義を受講したからと言ってすぐに資格が有効とはならない場合があります。よくあるのが試験合格した年の翌年度から資格が有効となる場合です。

 例えば、‟2023年9月に試験を受け、10月に合格発表、資格有効は2024年4月1日から” といったスケジュールです。

おわりに

 今回は資格の概要を紹介いたしましました。知ってほしいのは、医療関係における資格にはこういったものもあるというのを少しでも知っていただければ幸いです。

 糖尿病関連に従事している皆様には良い資格ですので、ぜひ取得を目指してみるのはいかがでしょうか。ぜひご自身の価値、お仕事を充実させていきましょう。

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